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交通事故

交通事故に遭ったとき 1

加害者がすべきこと~加害者となった時必ずすること

不幸にして自動車事故の加害者になってしまった場合、まず被害者の救護などの緊急措置をとるなど、必ずしなくてはならないことがあります。

これを「緊急措置義務」といい、「交通事故により、人が死亡または負傷したりあるいはものが壊れたときには、その当事者である運転者やその他の乗務員が直ちにとらなければならない措置」として、道路交通法72条1項に定められています。

1.自動車を止めて事故の状況を確認

まず、自動車を運転中、交通事故を起こしたときは運転者はすぐに自動車を停止させて、死傷者がいるのか、また破損した車両の状況、道路における危険の有無など事故現場の状況を確認する必要があります。何かに衝突したと思ったら、それが軽微であっても迷わず停止し、状況を確認するべきでしょう。

2.負傷者を救護する

人身傷害を伴う場合事故関係者は、救急車を呼ぶ、病院に運ぶ、事故現場において止血など可能な応急手当をするなど、必要な救護活動をしなければなりません。これを怠るとひき逃げ(救護義務違反)となり、厳しく罰せられます。

3.道路上の危険防止措置をとる

事故現場は混乱する場合が多いので第二第三の事故防止のために車の誘導など危険防止措置を講じなければなりません。ただし事故車の移動は後日争いの原因になることが多いので、警察官が来るまではそのままにしておきましょう。

4.警察官へ事故を報告する

事故の当事者等は、警察官に事故を報告する義務を負います。報告する内容は次の5点です。

  1. 事故が発生した日時および場所
  2. 死傷者の数および負傷者の負傷の程度
  3. 損壊したものおよび損壊した程度
  4. 事故車両の積載物
  5. その事故について講じた措置

これら以外のことまで報告する義務はありません。

5.保険会社へ通知

これは道路交通法で決められていることではありませんが、事故を起こしたら、速やかに保険会社へは通知しておくことが大切です。任意保険に加入している場合には、事故後60日以内に届けないと保険金が支払われない場合があります。

交通事故に遭ったとき 2

被害者がするべきこと~被害者となった時必ずすること

1.加害者とその車の確認

被害者となった場合、まずは今後の賠償を請求する相手を特定しなくてはなりません。

自動車事故において損害賠償義務を負うのは、通常の場合加害車両の運転手やその運転者の雇い主、さらには加害車両の所有者など、自動車を運行の用に供している者(いわゆる運行供用者)などが考えられます。

そこで被害者は、次のようなことをすると良いでしょう。

  1. 運転免許証を提示させ、加害者の氏名、住所、本籍、をメモして電話番号も聞く。
  2. 名刺などから勤務先の名称、連絡先を確認する。
  3. 加害車両のナンバー(車両番号)を確認する。
  4. 自動車の所有者や管理者が加害者とは異なる場合には、その氏名、連絡先、運転の目的などを確認する。車体に会社名などが書かれている場合には、これをメモする。
  5. 自賠責保険証および任意保険証などを見せてもらうなどして保険会社の名称および証明書番号を確認する。
2.事故現場の状況を確認する

被害者となった場合でも加害者と同様、すぐに自動車を停止させ、死傷者がいるのか、破損した車両の状況、道路における危険の有無など事故現場の状況を確認する必要があります。

また、実際の賠償請求をする段階になると、双方の過失割合が問題になる場合が多く、意見が対立する場合があります。

後日の損害賠償などの交渉で不利にならないよう事故状況を確認し、目撃者があれば、住所・氏名を聞いて後日証人になってくれるよう頼んでおくとよいでしょう。

3.警察へ報告する。

加害者が重傷で警察へ報告できない場合、またはあえて報告しない場合などには、被害者が事故の内容などを警察に報告するべきです。

警察への報告をしないと、保険金請求手続きに必要な交通事故証明書が発行されませんし、警察の捜査が行われませんから、事故状況につき争いが生じた場合の客観的な証拠もないことになります。

ですから、仮に加害者から警察へ届けないよう依頼されても、これに応じてはなりません。

4.必ず医師の診断を受ける。

事故現場では軽い怪我だと思っていても、数日後に身体に異常が現れ病院で診てもらった結果、重傷だったということがあります。

したがって素人判断で診療を受けないのではなく、必ず医師に診てもらうべきです。特に頭を強く打った場合などには後で重い障害が出ることもあるので、脳外科の専門医の診断を受けるなどすべきです。

交通事故に遭ったとき 3

事故現場でしてはいけないこと

1.加害者になってしまった場合

交通事故を起こした直後は、冷静な気持ちを保つことは難しい状況にあります。また、事故現場では被害者の怪我の程度、今後発生するであろう損害の額はわかりません。さらに事故の発生状況、原因についても正確に把握できず、どちらに事故の原因があって過失割合はどうかということも明確ではありません。

従って加害者は、このような状況の事故現場では、通常は損害賠償の額について具体的な話をするべきではありません。ましてや即決の示談をすることは、一般的には避けるべきです。

また、事故現場において加害者は、被害者から「事故の原因は全て自分にあり、被害者の損害全てを賠償します」という念書やメモ書きを書くよう求められたとしても、書くべきではありません。

交通事故の場合は加害者のみではなく被害者にも過失がある場合が多いにも関わらず、このような念書を書くことによって全ての責任を認めた証拠になってしまうからです。

2.被害者になった場合

被害者の立場からも同様の理由から、事故現場においては損害賠償の額について具体的な話をするべきではありませんし、即決の示談は避けるべきです。

特に被害者の場合は、事故現場では軽微な怪我に過ぎないと思っていても、数日後に身体に異常が現れて病院で診てもらったら重傷だったということがありうるからです。

交通事故に遭ったとき 4

実況見分調書とは

1.実況見分調書とは

人身事故の場合、警察は刑事事件として事故直後に実況見分(現場検証)を行います。その結果を書面にしたものが実況見分調書です。

実況見分調書には、見分の日時、場所、立会人名、現場道路の状況(路面は乾燥しているか否か、交通規制はどのようになっているかなど)、運転車両の状況(車両や番号、損害の部位・程度・状況など)、立会人の指示説明(最初に相手を発見した地点や、ブレーキを踏んだ地点、衝突した地点など)が記載されるなどし、交通事故現場見取り図や写真などが添付されています。

従って実況見分調書を見ると事故の状況が分かることから、刑事裁判においては最も重要な証拠の一つとされているものです。また、示談交渉や民事裁判においても、双方の過失の割合を決めるに当たって重要な証拠となります。

2.実況見分に立ち会う際の注意

実況見分調書は刑事裁判、示談交渉および民事裁判においても重要な証拠になるので、加害者・被害者のどちらの立場であっても、警察が行う実況見分には必ず立ち会うようにしてください。

また、実況見分に立ち会ったときには次の点に注意しましょう。

  • 冷静に事故の時の状況を思い出し、相手はどの地点でどのくらいのスピードで出てきたかなど、お互いの位置関係などを警察官に正確に説明してください。
  • 被害者と加害者との間で、お互いの説明内容に食い違いが生じることがありますが、容易に妥協するのではなく、真実を説明し実況見分調書に記載してもらうようにしてください。
  • 説明した内容が実況見分調書に正確に記載されているか否かについても確認してください。

交通事故に遭ったとき 5

自賠責保険の仕組み~

1.自賠責保険(強制保険)とは

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)は、自動車損害賠償補償法(自賠法)に基づいて、自動車の運行により生命または身体が害された人身事故の被害者を救済する目的で、全ての自動車に対し、契約することを義務づけている強制保険です。

自賠責保険に加入せずに自動車を運行すると、1年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられるとされています(自賠法86条の3第1号)

なお、自賠責保険と同様のものとして、自動車損害賠償責任共済(自賠責共済)があります。

2.自賠責保険は自動車事故による対人賠償保険

自賠責保険の対象となる自動車は、通常の4輪自動車、オートバイ、原動機付自転車などが含まれますが、足踏み式自転車は含まれません。

また、自賠責保険は他人を死傷させたことによる損害について補償するものですので、自分が怪我をしたことによる損害を自分の加入する自賠責保険により補償を受けることはできないのです。

さらに自賠責保険は、壊れた車の修理代などの物損損害については補償の対象としていません。

3.保険金の支払基準と限度額

自賠責保険の保険金は、国土交通大臣および内閣総理大臣が定める支払い基準に従って支払われます(自賠法16条の3)。

傷害による損害は、支払い限度額120万円の範囲内で治療関係費、文書料、休業損害、慰謝料が支払われます。

後遺障害による損害は、後遺障害の程度に応じた等級に従って75万円から4000万円を支払い限度として、逸失利益および慰謝料などが支払われます。

死亡による損害は、支払限度額3000万円の範囲内で葬儀費、逸失利益、被害者本人および遺族の慰謝料が支払われます。なお、死亡するまでの傷害による損害は、別途傷害による損害の支払いと同様に支払われることになります。

4.複数の被害者または複数の自動車による事故の保険金額

自賠責保険金額は1事故あたりではなく死傷した者1人当たりの金額ですから、1つの事故で複数の被害者がいても、それぞれの被害者の支払い限度が減らされることはないのです。

また、加害者が複数いる事故の場合、保険金額を複数倍した額が限度額となります。例えばタクシーと他の車の両方の過失によって接触事故が起きてタクシーの乗客が怪我をした場合、乗客はそれぞれの車にかかっている自賠責保険に請求することができますから、支払限度額は2倍(傷害についての損害なら240万円)となります。

5.過失による減額制限

自賠責保険は被害者保護を第1の目的としています(自賠法第1条)から、被害者に重大な過失があった場合にのみ、被害者の過失割合に応じて一定の減額がなされることになります。

例えば被害者に7割異常の過失があるときは重過失減額の対象として、保険金額を減額する扱いとなりますが、被害者の過失が7割以上であっても10割(加害者に過失がない)で無い限り、傷害による損害については2割しか減額されません。後遺障害または死亡にかかる損害についても、その過失割合に応じて2割ないし5割の減額しかされません。

自動車損害賠償責任保険の保険金等および自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払い基準減額適用上の被害者の過失割合減額割合

後遺障害または

死亡に係るもの傷害に係るもの

   
7割未満減額なし減額なし 
7割以上8割未満2割減額2割減額
8割以上9割未満3割減額 
9割以上10割未満5割減額 
6.7割以上の過失とは

自賠責で被害者に7割以上の過失が認められる基本的な目安を以下に掲げてみます。これは個別事情や各種の修正要素を勘案すると大きく数値が変わることもありますので、参考にとどめておいてください。

被害者の過失歩行者単車
7割以上赤信号横断一時停止違反赤信号直進で右折4輪と衝突
8割以上なし赤信号直進で黄信号車と衝突交差点で左側車両を追い越して左折した際の左側車両との衝突
9割以上なし非優先道路から優先道路との交差点へ進入した際の事故停車中の交差点を左側から追い抜き、あいていた交差点で右からの横断車両と衝突

交通事故に遭ったとき 6

被害者請求の書類を作ります(自賠責保険)~加害者請求、被害者請求

1.加害者請求とは

自賠責保険を請求する方法の一つとして、自賠法15条に加害者が保険金を請求する方法が認められています(加害者請求)。

この方法は、自賠責保険に加入している加害者が被害者に損害賠償金を支払った上で、その実際に支払った限度で自賠責保険会社に対し、領収書その他必要書類を添えて保険金を請求する方法です。

2.一括払い制度

これも加害者請求の一種です。上の加害者請求のように実際に加害者が損害賠償金を立て替えるということは少なく、大半は加害者側の任意保険会社が、自賠責保険の分も一括して被害者に賠償金を支払い、後で加害者に変わって自賠責の請求をします。これを一括払い制度といいます。

この制度により、被害者は自賠責保険会社(または加害者)と任意保険会社に対する請求手続きが一本化されるという利点がありますが、任意保険会社との示談が進まない場合など、自賠責保険会社に対して被害者請求をした方が良い場合もあります。

3.被害者請求

自賠責保険を請求する方法として被害者が直接請求する方法が、自賠法16条1項に定められています。これは、被害者が加害者の加入している自賠責保険会社に対し、必要書類を添えて直接損害賠償金の支払いを請求する方法です。

4.仮渡し金の請求

被害者に対する損害賠償は、本来は加害者の責任の有無や割合、賠償金額等が確定してからなされるものであるため、請求から支払いまでに相当日時がかかってしまいます。

しかしそれでは、被害者が治療費や葬儀費用などの当座の支払いに困窮する場合があるので、そのような被害者の当座の出費の充てるために仮渡し金を前払いしてもらう請求をすることができるとされているのです(自賠法17条)。

仮渡し金の金額は、死亡の場合290万円、傷害の場合はその障害の程度に応じて5万円、20万円、40万円とされています。

5.内払い金の請求

傷害による損害について、被害者が治療継続中のため損害額の総額が確定しない場合でも、すでに発生した損害額が10万円を超える場合には、被害者または自賠責保険に加入している加害者は、10万円単位で内払い金の請求をすることができます。これは傷害による損害の保険金額120万円に達するまで支払われることができます。

交通事故に遭ったとき 7

自賠責保険の請求から支払までの流れ

1.保険金・損害賠償金の請求をする

まず加害者または被害者は、加害者が加入している自賠責保険会社に対し、必要書類を付けて保険金または損害賠償金を請求します。

なお、被害者が請求するにあたり加害者の加入する自賠責保険会社を知る方法としては、加害自動車に備え付けられている自賠責保険証明書を加害者より提示してもらう方法、または自動車安全運転センター発行の交通事故証明書には加害者の自賠責保険会社や証明番号が記載されていますので、この交通事故証明書から知る方法もあります。

2.保険会社による事務手続き

自賠責保険会社は、提出された書類に不備がないかを確認した上で、損害保険料率算出機構の下部機構である自賠責損害調査事務所に送付します。

3.自賠責損害調査事務所による調査

自賠責損害調査事務所において、加害者の賠償責任の有無や発生した損害の額などを、構成・中立な立場で調査します。請求書類の内容だけでは不十分な場合には、事故当事者に事故状況を照会したり、病院に照会するなどの必要な調査を行っています。

なお、一般の交通事故の場合は自賠責損害調査事務所による調査しか行われませんが、調査の過程で被害者に重大な過失があり自賠責保険から支払われないかまたは減額される可能性がある事案や後遺障害の等級認定が難しい事案など、自賠責損害調査事務所では判断が困難な事案と判断した場合には、その上部機関である地区本部や本部で審査が行われることになります。

また、死亡事故で自賠責保険から支払われないかまたは減額される可能性があったり、脳外傷による高次脳機能障害という後遺障害に当たる可能性があるなど、高度な専門知識が要求され判断が困難な事案や、調査結果に対して異議申立がされているような事案の場合、特定事案として、自賠責保険審査会で審査されます。

4.調査結果を保険会社に報告

自賠責保険調査事務所は、以上の調査した結果を自賠責保険会社に報告します。

5.保険会社による支払額の決定と支払い

自賠責保険会社は、自賠責損害調査事務所の報告を受けて支払額を決定し、請求者である加害者または被害者に支払います。

交通事故に遭ったとき 8

過失相殺とは

1.被害者にも不注意があるときには過失相殺を検討

交通事故は、加害者の過失が原因となって起こるケースが多いのですが、被害者にも過失があったという場合も少なくありません。例えば酒に酔った被害者が急に道路に飛び出してきたため、加害車両がこれを避けることができずに死亡させてしまった、というようなケースです。

このように加害者ばかりではなく、被害者にも過失がありそれが事故発生の原因となっているのに、事故による損害賠償責任を加害者だけに負わせるのは妥当ではありません。

そこで、加害者の過失と被害者の過失の割合に応じて、交通事故では損害賠償責任を負担させることにしています。それが過失相殺です。

2.過失相殺は過失割合に応じて

過失相殺における過失の程度のことを「過失割合」といいます。

例えば被害者の損害額が1000万円であったとします。この場合、被害者に20%の過失があれば、過失相殺により被害者が加害者に対して請求できる金額は、800万円となります。

ですから下記の表のように、10%の過失割合の違いで100万円も、請求金額が大きく違ってしまうのです。

損害の合計被害者の過失割合被害者の請求可能額
被害者の損害額過失の割合請求金額
1000万円20%800万円
30%700万円

したがって交通事故の損害賠償額においては、過失相殺をされるか否か、過失割合が何%になるかが重要な問題となるのです。

3.被害者の過失相殺能力

過失相殺において被害者の過失を問題とするためには、被害者に事理を弁識する能力が備わっていることが必要とされています。事理弁識能力とは物事の善し悪しを判断できる能力で、小学校低学年程度(7歳ぐらい)になれば備わるとされています。

4.被害者側の過失

小学生になれば道路に飛び出せばどんな危険があるかを判断できますが、3~4歳の幼児にはこのような能力もないのが普通です。この場合には、親や幼稚園の先生の監督責任が問題となります。

そこで幼児と親、または幼稚園の先生のような監督責任を負う人たちを被害者グループとして考え、親または先生の監督義務違反の過失を、「被害者側の過失」として過失相殺をしています。

また、過失相殺で問題となるものに信頼の原則というのがあります。たとえば青信号で交差点を走っていたのに、信号を無視してバイクが交差点に入ってきてはねてしまった場合、相手が道路交通法を守るものとして信頼して運転していれば(信頼の原則)、過失責任を問われないというものです。

交通事故に遭ったとき 9

過失割合の判断基準

1.過失相殺の算定基準の存在

過失相殺における過失割合の判断を迅速かつ定型的に行うことができるようにするために、裁判所や弁護士会は過去の裁判例などを参考にして、典型的な交通事故の形態について過失割合を判断するための算定基準表を作成し公表しています。裁判所や保険会社は、おおむねこの算定基準に沿った形で過失割合を判断しています。

  • 民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準(平成16年全訂4版)
  • 【東京地裁民事第27部(交通部)編、別冊判例タイムズ第16号】
  • 民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準(2008年版)
  • 【東京三弁護士会交通事故処理委員会他編】
  • 交通事故損害額算定基準(2008年版)
  • 【(財)日弁連交通事故相談センター編】
2.算定基準表の見方

算定基準表による事故の形態は、次の5つに分かれています。

  1. 歩行者と車
  2. 4輪車同士
  3. 単車と4輪車
  4. 自転車と4輪車
  5. 高速道路上の事故

これらの事故の類型ごとに事故当事者の過失相殺率(基本過失相殺率)が明記されています。また、基本過失相殺率を修正するための修正要素に該当する場合には、その修正要素ごとに5~20%の加算または減算をすることになります。

なお、算定基準表に記載されている修正要素はあくまでも例示にすぎませんから、これ以外にも過失相殺に反映させるべき事由(例えば運転中の携帯電話など)がある場合には、修正要素として考慮する必要があります。

3.算定基準表の使い方

具体的な事故において過失相殺率を検討するためには、下の図のような流れで算定基準表を使っていきます。

  1. 事故類型の選択
    当該事故の形態を見て、算定基準表のどの類型に該当するのかを検討します。該当する類型がない場合には、どの類型に類似するかを検討します。

  2. 修正要素該当性の検討
    当該事故において、1.で検討した類型の修正要素に該当する事情があるか否かを検討します。

  3. 過失相殺率の計算

    最後に、該当または類似する類型に記載されている基本過失相殺率に修正要素ごとの割合を加減して、当該事故の過失相殺率を計算します。

双方の主張が違い、話がまとまらなければ最終的には裁判官の判断によることとなります。

道路交通法とは

道路交通法

道路交通法(以下「道交法」という。)は道路交通取締法に代わって昭和35年6月25日(法律105号)に公布され、その年の12月20日から施行された道路交通に関する基本原則を定めた法律です。

道交法によって廃止された道路交通取締法は全一三条というたいへん短い法律で、制定されたのは昭和22年です。終戦後の占領下では、新憲法の制定に伴い、一連の法改正が急を要して行われました。このとき命令や規則の形式で定められていた各種の交通関係法令が法律の形式に引き上げられたのが道路交通取締法であったのです。

その後、自動車交通は飛躍的な発展を遂げ、それに伴い交通事改も年々増加し、交通の方法、交通規制の仕方、歩行者の交通関与者としての責任、雇用者・運転管理者などの責任、過失処罰規定、運転者とその運転を命じた使用者との双方に責任を問う、いわゆる両罰規定の導入など、さまざまな必要性が認められるようになりました。

このような要請に応えるべく制定された道交法も自動車交通の急速な発展に対応するため、現在までに数十回の一部改正が行われてきました。特に重要な条文に限定して解説します。

法律・政令・内閣府令

道交法の各条文中に、「政令で定めるところにより、…」とか「内閣府令で定める…⊥という記述があります。政令とは道路交通法施行令を、内閣府令とは道路交通法施行規則をそれぞれ意味します。法令の形式はその制定手続きなどの違いに応じて法律、命令、規則、処分の四つに分かれます。

道交法の宿命

通常、法律には、その法律の目的に応じて、定義規定というものがあります。道交法の場合には、単に、交通に関係する規律を示す条文と、その規律に違反した場合に罰則を規定する条文とがあります。涌測を伴う条文の場合には、概念の明確性が求められます。条文の文言(=概念)が不明確であればそれだけでその刑罰法規は無効となる、といっても過言ではありません。道交法も罰則が設けられている以上刑罰法令ですから、条文で用いられる文言は厳格に解されます。

ところが、道路における安全と交通の円滑を目的とする道交法では、その適用範囲は当然のこととはいえ道路交通に限定されます。しかも、そこで用いられる用語がいくぶん専門的になることも道交法の宿命といえるでしょう。これが、道交法に相当多くの定義規定がおかれている理由だと解することができます。

道路標示とは

「道路標示」とは適滞の交通に関して、規制または指示を表示する標示をいい、道路鋲、ペイント、石等により、路面に描かれた線や記号または文字をさします(2条1項16号)。

一方「区画線」とは、道路網の整備を図るために制定された「道路法」という法律の中で、道路の管理者が、道路の構造を保全したり、あるいは交通の安全と円滑を図るために、必要な場所に設ける標示物を意味します。そのため、外観上は同じものでも、設置した主体が異なる場合には、法律上は同一のものとは認められないという奇妙な結果が生じるのです。

いわゆるセンターラインなどがこの例です。したがって、こうした不都合を避けるためにこのような規定をおく必要が生じることになります。

歩行者、軽車両、車両とは

「身体障害者用の車いす、歩行補助車等又は小児用の車を通行させている者」は、歩行者として扱われます(2条3項1号)。大型自動二輪車もしくは普通自動二輪車、二輪の原動機付自転車または二輪もしくは三輪の自転車を押して歩いている者も同様です。原動機付きの車いすで一定の基準を満たすものは「身体障害者用の車いす」にあたります。

なお、軽車両も車両であることに変わりはありません。車両とは自動車、原動機付自転車、軽車両およびトロリーバスをいいます(2条1項8号)が、軽車両は自転車、荷車その他人もしくは動物の力によって牽引され、または他の車両に牽引されているもので、レールによらないで運転する車をいいます(2条1項11号)。

人の力を補うため原動機が取り付けられたもので、内閣府令で定める基準に該当するものについては自転車に含まれます(2条1項11号の2)。

「そり」や牛馬も軽車両に含まれます。乳母車を改造した手押し車は、軽車両に含まれます。

トロリーバスとは架線から供給される電力により運転する車でレールによらないものをいいます(2条1項12号)。

3条と道交法施行規則

道交法施行規則2条は道交法3条を受けて自動車の区分を定めています。

道路とは(用語解説)

道路

道路法2条1項に規定する道路、道路運送法2条8項に規定する自動車道および表交通の用に供するその他の場所(2条1項1号)。

交通公害道路の交通に起因して生ずる大気の汚染、騒音および振動のうち内閣府令・環境省令で定めるものによって、人の健康または生活環境にかかわる被害が生じること(2条1項23号)。昭和45年の改正で追加され、昭和46年の改正で22号から23号となりました。

信号機電気により操作され、かつ、道路の交通に閲し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置(2条1項14号)。配列は右から赤・黄・青、上から赤・黄.青。道路標識等「道路標識」と「道路標示」(前出)。道路標識とは道路の交通に閲し、規制または指示を表示する標示板(2条1項15号)。車両等車両または路面電車(2条1項7号)。

したがって、「車両は……」と規定されている条文は路面電車には適用されません(たとえば、第4節、26条の2以下)。

「道路」

「道路」でなければ道交法の適用はありません。道交法は道路の他に「一般交通の用に供するその他の場所」を道路として扱っています。通常不特定の人や車が自由に通行できる状態になっている場所は「一般交通の用に供するその他の場所」と解されます。私有地であってもこの条件にあてはまれば道交法の適用を受けます。

風観圏公安委員会の権限公安委員会は四条の規定により、道路交通の円滑を図るために規
制をする権限をもつことになります(1項前段)。

また、公安委員会は緊急の場合、都道府県警察の警察官の現場における指示により、この規制を行うことができると定められています(1項後投)。本条の措置は交通の具体的な状況に応じて各地方の公安委員会の判断で交通規制をするほうが法律で定めるより妥当であり、しかも合理的であるとの判断から定められたものです。

警察署長等への委任

道交法施行令3条の2は公安委員会が警察署長に行わせることのできる税別として10項目を定めています(図参照)。ただし、この規制は1か月を超えることはできないとされています。1か月を超える規制に関しては4条1項で道路標識等を設置することで規制することになります。

罰則について

右の罰則規定は、いわゆる「反則金」によって処理される「反則行為」には含まれず、法律上は通常の刑事手続きで処理されます。

4条1項前段に関して罰則の「付記」の中に定めがありません。これは公安委員会が道路標識等により規制を行う場合にはその各々の規制に関して罰則が設けられているため、本条の付記の中で罰則を示す必要がないことに理由があります。

一項後段については119条1項1号が適用されます。29条1項は「次の各号のいずれかに該当する者は、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金に処する。」と規定し、1号は「第四条(公安委員会の交通規制)第1項後段に規定する警察官の現場における指示又は第六条(警察官等の交通規制)第4項の規定による警察官の禁止若しくは制限に従わなかった車両等の運転者」を掲げています。

さらに、31条1項1号は右に掲げた行為を行った歩行者を2万円以下の罰金または科料で罰する旨を定めています。

「運転者」

「運転者」とは「運転」をする看ですが、「運転」については注意が必要です。道交法上「運転」とは、「道路において、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)をその本来の用い方に従って用いることをいう。」(2条1項一七号)と規定されています。

したがって、「道路」における場合でなければ「運転」にはあたらず、また、「その本来の用い方に従って用いる」のでない限り「運転」には該当しません。自動車販売店のショーウインドウの中は「道路」ではないので、そこで自動車を移動させても「運転」にはあたりません。

また、住居などに用いている場合にも「運転」にあたらないことになります。

交通巡視員

交通巡視員

昭和45年に導入された制度。道交法114条の4は都道府県警察に、歩行者または自転車の通行の安全の確保、停車たは駐車の規制の励行および道路における交通の安全と円滑にかかわるその他の指導に関する事務を行わせるため、交通巡視員をおくことを定めています。交通巡視員は警察官ではありません。

しかし、警察法という警察の組織を定める法律は警察官以外の警察の職員をおくことを認めており(警察法55条)、交通巡視員はこの職員に該当します。

警察官等の交通規制の権限

交通規制を行う権限は、第一番目には公安委員会にあります。しかし、可動性、流動性が高い道路交通にあっては、その場の状況に応じた柔軟な交通整理が求められます。これを現場の警察官等に行わせようという点に本条のねらいがあります。

そのため道交法に規定のある通行禁止や通行区分とは異なる指示を警察官等が行った場合にはこの指示が優先することになります(6条11項)。

信号等の指示

本条は交差点で車両および歩行者が信号機等の指示に従い安全に通行することができることを確保する点にそのねらいがあります。交差点とは「十字路、丁字路その他2以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の区別のある道路においては、車道)の交わる部分」をいいます。(2条1項5号)。信号機の指示は、その信号機に対面する車線を、その信号機に向かつて交差点に進入してくる歩行者または車両等に向けられています。

赤色信号またはこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し、よって人を負傷させたときは10年以下の懲役、死亡させたときは1年以上15年以下の懲役で処罰されます(刑法208条の2第2項後段)。ただし、本罪は二輪自動車の運転者には適用されません。

本罪は単純な信号無視の罪(3月以下の懲役または5万円以下の罰金)とは異なります。いわゆる「信号無視」は信号機の信号等に従う義務に違反して通行する行為それ自体を処罰対象としていますが、本罪は赤色信号またはこれに相当する信号を殊更に無視するという道路交通上きわめて危険な行為で、しかも重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転することで人の死傷という重大結果を生じさせた行為を特に重く罰する必要から置かれた規定です。

赤色信号の無視は、現在の信号機の作動を前提とすれば、赤色に変わった直後の無視、赤色に変わった後の無視、赤色から青色に変わる直前の無視の三種の態様が事実上想定されますが、本条の罪の扱いにその差異は影響しないと解してよいでしょう。赤色信号で規制される道路と交差する道路を進行する車両等と衝突する危険の程度に大きな差異は認められないからです。

したがって、「青に変わると思った」などの弁解は通りません。

「殊更に」という要件が加わりました。赤色信号に従うことが容易にできるにもかかわらずそれに従わずに赤色信号を無視する反規範的態度が、単純な信号無視に比べその違法性の質と程度を高めこれとは異なる犯罪行為となっています。

「重大な交通の危険を生じさせる速度で四輪以上の自動車を運転し」という要件と「かつ」でつながれていますから、この2つの要件の両方を充足することが本罪の成立要件となります。

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